理事長 三木 真由美氏
茨城県出身。大学卒業後、材料系技術者として3年勤め主婦。室蘭のコミュニティFM立ち上げにボランティアとして関わる中で「室蘭市市民活動センター」の「行政パートナー※」スタッフとなり中間支援に出会う。ボルト人形「ボルタ」を製作するNPO法人テツプロの運営に携わり、民間視点の中間支援が必要と痛感。「室蘭市民活動ネットワーク」メンバーを中心にNPO法人室蘭NPO支援センターを設立。室蘭の歴史的建造物に着目した蘭歴建見会立ち上げなど、様々な方面から市民活動を行っている。
※自分の持つ知識・経験・時間などの能力を活かし、市の事業やイベントに参加・協力したり、事業や業務を担うなど、行政とともにまちづくりに取り組む有償のボランティアで市民活動団体や個人が「行政パートナー」です。(室蘭市HPより)
室蘭市市民活動センター(室蘭市海岸町1-20-30)にてお話を聞きました。
活センの活動として
現在三木さんが行政パートナーとして活動している室蘭市市民活動センター(通称活セン)は公設公営。市役所職員3名+行政パートナー1名(6名が交替勤務)で運営されている。登録団体は125団体(11月末現在)。印刷機の使用や会議スペースの利用のほか、まちづくりしたい!室蘭の昔のにぎやかさを取り戻したい!という熱い思いを持って相談に来られる方も多い。その中で三木さんたち行政パートナーは市職員とともに、広報誌『かわらばん』の作成などの情報発信や市民活動団体の運営相談などを行っている。定款の作り方はもちろんのこと、銀行口座の作り方やどこの会議スペースが安く利用できるなど運営上の小さな疑問にも寄り添う。
また、商業施設等で市民活動を紹介する「市民活動ミュージアム」や、各団体の活動報告と団体同士の交流を目的として、登録団体を集めた「ティーミーティング」をそれぞれ年に1回開催している。「ティーミーティング」という名称もユニークだが、年に一度の情報交換・交流の場は各団体の活動に対する意欲、やる気を盛り上げる一助になっていることは間違いない。
2018年12月市民活動支援の民営化!
活センは2018年12月完成予定の「室蘭市生涯学習センター」に移転し、運営が民間に委託される。委託後の市民活動支援機能はNPO法人室蘭NPO支援センターが担当することが9月に決まった。活動者に寄り添いながら「一緒にやる感じ」の支援をすすめつつ、活動者を応援し増やしていきたいとのこと。活セン立ち上げに尽力された行政マンは、当時、「毎月市民活動する者みんなが集まれる場となるような仕掛けを作りたい」との思いがあったそうだ。「当時の担当者の思いを実現するため、気軽にみんなが集まる場づくりを考えていきたい」という。新たな拠点で今後の室蘭の市民活動をどのようなかたちで盛り上げてくれるのか、楽しみだ。
最後に…北海道のNPO界に期待することを伺いました
「地域を超えて情報共有をして、活動がより活発になればと思う。歴史的建造物の保存活動は函館や小樽などの先進事例に学びたいし、分野が違っても同じような疑問はでるだろうから」とのこと。どんな相談に対しても「寄り添う」支援と地域で活動する方々同士の情報共有の場づくりというのは当センターも非常に参考にしたいと思いました。道内中間支援センターのハブ機能を持ちうる当センターは中間支援センター同士の情報共有の場づくりを今後検討していきたいと考えています!(文責:中西)
【NPO法人室蘭NPO支援センター】
2014年法人化。2004年より前身団体の「室蘭市民活動ネットワーク」として活動を開始し、ネットワークづくりや様々なイベントや講座等を実施するなど市民活動活性化に寄与。現在は、メンバーそれぞれが別団体で活動しながら市民活動の情報収集・発信、団体設立や運営支援などの活動を行っており、上記2018年の移転後の活動に向け準備中。