2017-04-19

鉄道を活かして地域の魅力を再発見

企画持ち寄りワークショップ
存続が危ぶまれる道内各地の鉄道路線
でも鉄道の活かし方はいろいろあるはず!
鉄道・地域の魅力を伝える企画をみんなで持ち寄りませんか
参加者同士で企画を持ち寄り、実施に向けたワークショップをします
「アイデアがあるよ」という方 ぜひご参加ください!

たとえば・・・
著者と列車に乗ってゆかりの地をめぐるツアーなど
         
●日時/2017年5月20日(土)14:00~17:00市民活動プラザ星園 中会議室(札幌市中央区南8条西2丁目5-74)
 第1回:「アイデアを共有する」①参加者同士で企画を発表 
②企画のブラッシュアップ&報告

2017年6月24日(土)10:30~14:30(会場未定)
第2回:「アイデアを実現する」      
①企画の実現に向けたワークショップ 
※夏以降に向けていくつかの企画を実施したいと考えています。
     
●対象/鉄道を活かして地域の魅力を伝える企画を実施したい方
●定員/20人 ●参加費/500円
●持ち物/企画名・内容を明記した企画書(A4用紙・1枚)を持参
          →10部ご用意ください 

共催:NPO法人北海道NPOサポートセンター、NPO法人ゆうらん
【申し込み・お問合せ先】
NPO法人北海道NPOサポートセンター (担当:定森)
札幌市中央区南8条西2丁目5-74 市民活動プラザ星園201号
TEL:011-200-0973 FAX:011-200-0974
メール:info@hnposc.net

2017-04-14

報告 子供の貧困対策マッチングフォーラム

報告 子供の貧困対策マッチングフォーラム
~企業や団体、市民、自治体が、いま、できることをみつける場に!~

内閣府主催の「子供の貧困対策マッチングフォーラム」が3月12日(日)に藤女子大学 北16条キャンパスで開催されました。本フォーラムは、地域において自治体をはじめ、NPO等の団体、企業等の顔の見える関係作りを促進し、多様な子供の困難に寄り添っていける環境づくりの一環として実施しました。当法人は共催団体のひとつとして、企画・運営にかかわりました。
まずは「貧困を子どもの困りごとから考える」をテーマに、公益財団法人あすのば 村尾政樹氏による基調講演。自身のご経験をもとに子供の貧困対策に何が求められるのかをお話頂きました。その後、3つの分科会に分かれ、それぞれのテーマについて深めました。報告は以下の通り。
■分科会1は「立ち上げ」をテーマとして、実際にこども食堂を立ち上げ、運営している方々をパネリストに迎え、こども食堂運営の実態や課題、そしてこどもたちを取り巻く現状について意見交換が行われました。 はじめに、各食堂の紹介が行われました。こども食堂の設立に至るまでの経緯や現在の運営状況について、エピソードを交えつつ、こどもたちへの思いを語っていただきました。「はじめは周囲の協力が思うように得られず苦労したものの、試行錯誤を重ねるうち、定期的にこども食堂を開くことができるようになった」というのがお三方共通の回答でした。また、「こどもたちが安心して過ごせる場所にしたい」という思いは共通でありながらも、こども食堂はそれぞれ異なる形で実現していることも知ることができました。 次に、参加者からの質問に対してパネリストが回答する形式で意見交換が行われました。全般的な質問については、「地域の方々や行政などをこまめに回ったり、ブログ、チラシや回覧板等を活用したり、と周知に力を入れた」、「こどもたちの間に目立ったトラブルは見られない」、などがお三方共通の回答でした。また、その他には、「考えていたよりも大人の参加者が多かった」、「こども食堂に通う子はかわいそうな子、というイメージがつかないか心配」、「ボランティアやスタッフに対して、言葉づかいなどのレクチャーやミーティングを行っている」、「毎日同じ場所でこども食堂を開くのではなく複数の場所で開いた方がよい。多様な人と出会い価値観が高まるし、そもそも地域で一か所だけでこども食堂を開くにも限界がある」、「少しずつではあるが地域の課題に対応できている実感がある」、等の回答がありました。パネリストのみなさんのこどもたちへのあたたかい気持ちをうかがい、こどもたちの現在そして未来を考えるよいきっかけとなりました。
■分科会2は、「協働」がテーマで、47人が参加しました。ファシリテーターは、藤女子大学生活学部食物栄養学科講師の隈元晴子氏、パネリストとして学習支援と居場所づくりをしているNPO法人Kacotamの高橋氏、Kacotamと協働しているFRSコーポレーションの徳島氏、藤女子大学在学時に隈元ゼミで協働に関わった河江氏が登壇しました。貧困家庭の子供の環境に足りないものはという問いかけに対して高橋氏は「学校の先生と家族だけという社会的なつながりの弱さ」をあげ、「弱いつながりでもよいから、たくさんつくっていく必要があるのではないか」と述べられました。また、NPOとの協働のきっかけについて、徳島氏は「環境系の会社を経営しているが、知り合いに子供たちの自然体験活動を行っている人がいた。やりたいと思っていたことでもあり、Kacotamと一致点を見出すことができた。社会貢献活動については、勤務時間の1%程度をあてることは気にしていない。本来の仕事もあるので、現場の団体を支援するスタンスでいきたい。企業活動と社会貢献活動のバランスを考えていきたい」と述べられました。河江氏は、孤食の問題を指摘され、「食と気持ちには関連があり、子どもを取り巻く環境に気になる兆候があると、食事のとり方に現れるのではないか。ただ自分は中学校に勤めているが、表に出さない子も多い」と述べられました。ファシリテーターの隈元氏は、「いかに気づいていくか、そして親や周囲へのアウトリーチが必要。資金面、広報面など行政に支援を期待したい。つながりをつくり、埋もれがちな問題をどう吸い上げていくか、ひとごとでなく、自分ごととしてとらえることが大切だ」とまとめました。
■分科会3は「雇用」をテーマとして、親世代の貧困が子どもの教育等に影響を与え世代を超えて貧困状態から抜け出せなくなるという、いわゆる“貧困の連鎖”を断ち切るため、親世代の貧困をどう回避するか、を主軸に意見交換が行われました。①人材マッチングと②持続的に働いていける環境づくりの2つの視点から、まずはパネリストより活動紹介。その後、「企業はどういった人材を求めているか」というテーマにおいて、(一社)北海道中小企業家同友会札幌支部支部長宇佐美氏からの「主体的な人材」という回答に対し、一人親家庭の支援をしているしんぐるまざあず・ふぉーらむ北海道平井氏からは、シングルマザーは一人で家事・育児・仕事を行っているため、マルチワーカーとしての素質がある、というお話があり、一方で若者の就労支援を行なっているNPO法人コミュニティワーク研究実践センター穴澤氏からは、オールマイティさがない若者でも‘ある’能力が突出しているという場合がある、というお話をいただきました。次のテーマ「企業はどう採用して、どう育てるか」「具体的にどのような働き方があるか」に対しては、タイムシェアリングなど新しい仕事の仕方や、中小企業2社で専門分野に突出した一人を雇用する、というような提案や、‘合わない’から働けない、ではなく、就業している人も企業もお互いに歩み寄ることが大切というお話がありました。最後に各パネリストより、‘育児中’や‘一人親’、というキーワードだけではなく、‘介護’は誰にとっても関係のあるもの、お互いに支えあう、助け合う時代において、企業側の頭の切り替えの必要性や、困難を抱えていても安定した仕事で安定して暮らしたいという就業希望者と企業とのコーディネートの活動も重要とのお話を頂き、終了しました。

☆北海道NPOサポートセンターでは、本フォーラムを機に、子供の貧困対策活動支援窓口(仮称)設置に向け、検討しているところです。子ども食堂を開きたい!ボランティアをしたい!という方は是非ご相談ください。
【お問い合わせ】北海道NPOサポートセンター(担当:定森)
TEL 011-200-0973  Mail info@hnposc.net

2017-04-12

全道中間支援センター研修&交流会開催報告

1日目:グループワーク発表の様子
3月24日25日、二日間にわたり、全道中間支援センター研修&交流会を開催いたしました。全道より11団体20名の参加がありました。1日目はお互いの活動を知ることをメインに、参加団体の団体紹介の後、グループワークで各団体の事業・団体としての強みの洗い出し、今後の活動でやってみたい事業を検討しました。こどもの居場所づくりや、NPOスタッフの分野を超えた交流、企業や行政との連携などについて、新たな取り組みを実施するためにはどのような課題があり、どうすれば解決できるかを考えました。その後は北海道NPOサポートセンター創立メンバーであり、現事務局長佐藤隆をコーディネーターに、パネルディスカッションを行いました。テーマは、「指定管理」。スタッフ給与のベースアップ等についてどう行政と折衝するべきか、という具体的なお話もでました。2日目は“最近NPO界でホットなキーワードを考える”と題し、「災害時の中間支援機能」「ソーシャル・インパクト・ボンド」「NPO法改正」「休眠預金」の4つのワードについて北海道の中間支援センターとしてどう対応していくかを検討しました。当センターでは今後も定期的に全道の中間支援センターの情報共有の場を設けていきたいと考えています。

NPO法平成28年改正につきまして・続報

北海道NPO情報2016年12月号にて概要をお伝えしました、NPO法の改正につきまして続報をお伝えします。2016年6月1日に、「特定非営利活動促進法の一部を改正する法律」(平成二十八年法律第七〇号)が成立し、2016年6月7日に公布されました。改正の概要は以下の通りです(内閣府HPより作成)。

【すべてのNPO法人対象】
1 事業報告書等の備置期間が3年間⇒5年間に延長されます(施行:2017年4月1日)
適用書類:事業報告書等(毎年所轄庁に提出している書類。具体的には、事業報告書、活動計算書、貸借対照表、財産目録、年間役員名簿、社員名簿)で、2017年4月1日以後に開始する事業年度のもの。文書保管のルールをご確認ください。
2 設立や定款変更の認証申請の縦覧期間が2ヶ月⇒1ヶ月に短縮されます(施行:2017年4月1日)
認証申請の縦覧期間が1ヶ月に短縮され、申請書の受理後3ヶ月以内に認証申請の結果が出ます。
3 内閣府NPO法人ポータルサイトでの情報提供が拡大されます(施行:2016年6月7日)
4 「資産の総額の登記」が不要になり、「貸借対照表の公告」が必要になります(施行予定:2018年冬までに)
NPO法人の登記事項から「資産の総額」が削除され、貸借対照表を作成後遅滞なく公告する必要があります。
●公告の方法:以下の4つのうちいずれかを選択します(複数選択可)。
①官報に掲載、②日刊新聞紙に掲載、③電子公告(法人のホームページに掲載、または内閣府NPO法人ポータルサイトの利用)④主たる事務所の公衆の見やすい場所に掲示
●公告の期間:①②は1度の掲載、③は5年間継続して掲載、④は1年間継続して掲示
●対象:施行日以後に作成する貸借対照表は作成後遅滞なく公告
●経過措置:施行日(現在、施行日は2018年10月1日が想定されています。わかり次第ご報告いたします)前までに作成した貸借対照表のうち、直近のものを「特定貸借対照表」と呼び、これも公告しなければなりません。期限は施行日までに公告するか、施行日以後遅滞なく公告します。
●定款:公告の方法は定款で定めます。現行のままでよければ変更する必要はありません。ところで、多くの法人では「この法人の公告は、この法人の掲示場に掲示するとともに、官報に掲載して行う。」等の文言が記載されているのではないかと思います。この場合、もし定款を変更しなければ、貸借対照表の公告にもそのまま適用されますので、毎年官報に掲載しなければならず、掲載料金などの負担も発生します。そこで、「貸借対照表は官報で公告したくない」とお考えの場合は、定款の変更を検討されてはいかがでしょうか。
●定款を変更する場合:特定貸借対照表の公告までに定款を変更しなければなりません。「公告の方法」の定款変更は、総会で決議された後、所轄庁に届出します。
※今回の法改正とは別に、組合等登記令改正により、平成28年4月1日以後に作成する事業年度末日現在によりする資産の総額の変更登記は、年度末後3ヶ月以内に行えばよいことになりました。
【認定・仮認定NPO法人対象】 ※ 認定・仮認定の改正点の詳細は内閣府、所轄庁のホームページをご参照ください
5 役員報酬規程等の備置期間が3年間⇒5年間に延長されます(施行:2017年4月1日)
6 海外送金に関する書類が年1回の事後届出となります(施行:2017年4月1日)
7 「仮認定特定非営利活動法人」の名称が「特例認定特定非営利活動法人」に変わります
(施行:2017年4月1日)
※ 新しい情報が得られ次第、本紙や北海道NPOサポートセンターHP等でもご報告いたします。特に「貸借対照表の公告」については、運用されるまでに必要な手続がありますので、慎重にご検討ください。

今回のNPO法改正のポイントは「情報公開」といえるでしょう。特に「資産の総額の登記」「貸借対照表の公告」は今回の目玉となる改正です。この改正により、「資産の総額の登記」が不要になり、「これで毎年法務局に行かなくてもすむなあ」などと喜んでばかりもいられません。「貸借対照表の公告」が必要になるということは、NPO法人に対して、さらなる情報公開が求められているということにほかなりません。これを機に、事業報告書やホームページなど団体の情報公開のあり方について見直してみてはいかがでしょうか。

2017-04-10

北海道で知る! ふくしまを巡るツアー~浜通り編~開催報告

北海道にある福島県の「浜通り」ゆかりの地を巡り、「浜通り」エリアの文化・歴史・現在の理解を深めること、北海道と福島のつながりを理解することを目的としたツアーを3月25日(土)に開催しました。

北海道には相馬地方にある神社から分霊した相馬神社が多数あります。ツアーでは、「なぜ相馬神社が多数あるのか」の謎を解き明かす場所を訪れながら、福島県の歴史・文化、また北海道と福島のつながりについて理解を深めていきました。参加者は10名で福島県からの避難してきた方は4名、福島に関心のある方が4名、スタッフ2名でした。福島に縁のある人に出会えると思い、なかには車で1時間半かけて参加してくれた方もいました。福島に縁のある・関心ある様々な立場の人たちが交流する機会になりました。今後ともテーマを変えてツアーを開催したいと思います。

☆このツアーは福島県「平成28年度福島県県外避難者への相談・交流・説明会事業」の一環として実施しました☆

東日本大震災により被災し、福島県外に避難された方(以下「県外避難者」という。)が身近なところで自立に向けた生活再建や、帰郷に向けた情報収集及び相談ができる県外避難者支援拠点を設置及び運営すること、及び県外避難者が今後の帰還か定住等に向けた相談、支援情報の入手、避難者同士や避難者と支援者との交流ができる場を設けることを目的とした事業です。 

(寄稿)「人手不足と言われる中で」

北海道NPOサポートセンター事務局長 佐藤 隆

数年前、NHKテレビで米国ピッツバーグのNPOの取組を紹介していました。ピッツバーグはトランプ大統領の支持層が多いラストベルト(錆びついた工業地帯)にあり、かっては鉄鋼業の中心でした。日本をはじめとするアジアの鉄鋼業に負け失業者が街にあふれていた都市です。紹介されていたNPOは、会社が求める「具体的なスキルを持つ労働者」を半年くらいかけて無料で養成しマッチングするものでした。就職した人が1年以上その会社に在職した時点で、年収の半年分に相当する報酬をNPOが受け取るものです。もちろん企業からの報酬だけでNPOが成り立っているはずはないでしょう。寄附で支えられているはずです。スウェーデンでは公務員がこのようなマンツーマン型の支援を行っています。

日本では公教育を終えた人が、企業の外部で有効な職業的知識や技能を身に着けることは容易なことではありません。生活保護的な給付を受けながら職業訓練を受けることが原則的にできないからです。非正規は不安定な雇用のまま留め置かれることになります。希望を託すのは運のみということでしょうか。
全国で39才未満(政府統計上の若者)の無業者は200万人と推定されています。多くは親世代との同居でしのいでいるのでしょう。空知地方で生活困窮者支援を行っているあるNPOの責任者によると、旧産炭地では40歳代、50歳代でも親と同居している人たちの多さに驚くそうです。様々な社会的困難に遭遇して親元で暮らさざる得ない現実があるわけです。無業者という荒んだ階層分断の中で、ゆったりとした生活給付と職業訓練は、推定200万人のひとに是非とも必要なはずです。
日本では教育に費やされる対GDP比率は、OECD諸国の中で最低であることは、よく知られるところです。大学卒で就職した時点で奨学金借金が3~400万円もある状態で、もしその会社を辞めたら・・・・。再出発の職業訓練もままなりません。

閑話休題、われわれ65才以上のものは、平均10万時間の使用時間があるといわれています。この時間は自分が働いてきた勤労時間にイコールとのこと。
NPO創生時には、事業型NPOとボランティア型NPOにNPOを分けて論じられてきたものですが、上記のような時代の変化の中で事業型NPOに大勢の65歳以上のパワーボランティアが集り、無業者と言われる生活困難者の人をひきつけ、居場所や仕事を創りだす新たな時代のNPOが、都市でも過疎地でも必要とされているはず。
 新事業年度に向けた抱負のようなものです。

2017-04-03

北海道NPO情報4月号

北海道NPO情報4月号を発行しました。

PDFファイルをご覧いただけます。

バックナンバー一覧
http://npo.dosanko.org/2016/01/npo2016.html