2017-08-05

NPO訪問記番外編②:北見・白老・登別・室蘭地域支援センター訪問

~北海道NPOサポートセンター:NPO訪問記~【番外編:支援センター訪問記】


北海道NPOサポートセンターは1998年NPO法施行を視野に設立し、NPOの様々なサポートや多様な分野とのネットワークづくり等を行ってきた中間支援組織です。NPO法成立後20年が経過化した現在、今後北海道のNPO界は何を期待され、何をするべきなのかを考えるきっかけとなればと思い、北海道NPOサポートセンター事務局によるNPO訪問記を連載していますが、今回より数回にわたり番外編として支援センター訪問記を掲載します。当センターでは、3月に実施した中間支援センター研修をきっかけに、全道NPO中間支援センターのゆるやかなネットワークをつくりたいと考え、全道の中間支援センターに対し、インタビュー調査を実施することといたしました。地域の現状、地域の市民活動の現状、また、休眠預金等活用法の運用について、活動に対する成果評価の考え方などについてもお話を伺い、これを機に、北海道の中間支援センターのあり方、必要なスキル、今後全道のNPO中間支援センターがとして取り組むべき課題等を整理していきたいと考えています。


番外編②:北見・白老・登別・室蘭地域支援センター訪問


【NPO法人北見NPOサポートセンター】北見市北4条西3丁目3番地


北見NPOサポートセンターは、中間支援組織として地域住民の活動を支援するため、‘地域全体での協働’を意識した活動をしている。異分野の連携を推進することによって、地域で様々な事業を生み出す。現在力を入れているのは、空き家対策だ。今後高齢化等が進むにつれ、緊急性の高い課題として認識。今年度は、民間助成金を受けて、大学のゼミと協働で北見地域の空き家の利活用のパターン化を検証するという事業を行っている。また、近隣の遠軽や美幌のNPO等とも連携し、障がい者支援・まちづくり活動への伴走支援も行うなど、活動地域は広い。「支援センター」の役割としてはすでに、団体の設立支援よりも、既存の団体の経営・運営・横の繋がりをつくるなど、組織コンサル的内容がメインとなっているのが現状であると話されていた。




【しらおい町民活動サポートセンター】白老町大町1丁目1番1号

お話を伺ったのは、白老町役場の会議室。白老町役場が設置した「町民まちづくり活動センター」の機能を、平成28年度より、「町内会連合会」と「町民活動サポートセンター」を分けた。現在「町民活動サポートセンター」として、団体の活動支援や町が発行する情報誌の編集、防犯協会の事務局など多岐にわたる活動を行っている。現在白老町に事務所を置くNPO法人は8団体。任意団体は多数あり、その現状を把握している途上とのことだが、その多くの団体が高齢化し、世代交代が出来ずに解散してしまっているとのこと。そのような現状を鑑み、白老町の町民活動を活発化するため、様々な分野の団体の事務局長レベルが集まる「活性化支援チーム」を設置。今後町民活動にかかる研修、調査研究、地域交流の取り組みを検討していく予定だという。


【NPO法人おにスポ】登別市富士町4丁目6番地2

登別市市民活動センターのぼりんの管理運営を行う。のぼりんを活動の拠点として、おにスポ主催講座や展示イベントなどを実施。のぼりんには、貸室利用のためのサークルや講座参加のため市民がひっきりなしに訪れている。子どもから高齢者まで、様々な興味関心を持つ市民が集まる場所を運営するおにスポの役割として、現在力を入れているのが、「つなぐ」ということ。‘個々の活動は個々で完結しているが、他とつながるときに新しいことができる’、という思いから、例えばのぼりんに出入りしていた一つのサークルの要望から、地域の専門学校とのつながりを創ったり、趣味の集まりに集まっていた人を夏休みの子ども達に教える先生として活動の幅を広げたり、その他、体験会の実施や広報活動の手助けをすることで、ネットワークを広げている。今後の取り組みとしては、町内会との連携により、地域の課題解決に取り組んでいきたいと話されていた。


【NPO法人室蘭NPO支援センター】室蘭市中央町2-8-10


現在室蘭NPO支援センターのメンバーはそれぞれが、公設公営の室蘭市市民活動促進センターにて行政パートナーとして活動したり、コミュニティFMで活動したりしながら、団体の設立や助成金申請支援、イベント開催に必要な種々の書類作成の支援など寄り添った支援活動を行っている。今後2018年12月完成予定の「室蘭市生涯学習センター」に移転し、市民活動支援機能を受託する予定。現在拠点がある地域にはチャレンジショップを共同で借り、雑貨店・共同事務所を開設、将来的に2ヶ所の拠点から、室蘭市全体をカバーする支援センターを目指す。現在の市民活動実践者に寄り添った支援スタイルを継続し、相談者を待っているものではなく、外に出て団体の活動する現場での活動を展開していくという。