~北海道NPOサポートセンター:NPO訪問記~【番外編:支援センター訪問記】
北海道NPOサポートセンターは1998年NPO法施行を視野に設立し、NPOの様々なサポートや多様な分野とのネットワークづくり等を行ってきた中間支援組織です。NPO法成立後20年が経過化した現在、今後北海道のNPO界は何を期待され、何をするべきなのかを考えるきっかけとなればと思い、北海道NPOサポートセンター事務局によるNPO訪問記を連載していますが、今回より数回にわたり番外編として支援センター訪問記を掲載します。当センターでは、3月に実施した中間支援センター研修をきっかけに、全道NPO中間支援センターのゆるやかなネットワークをつくりたいと考え、全道の中間支援センターに対し、インタビュー調査を実施することといたしました。地域の現状、地域の市民活動の現状、また、休眠預金等活用法の運用について、活動に対する成果評価の考え方などについてもお話を伺い、これを機に、北海道の中間支援センターのあり方、必要なスキル、今後全道のNPO中間支援センターがとして取り組むべき課題等を整理していきたいと考えています。番外編①:帯広・釧路地域支援センター訪問
【市民活動プラザ六中 ソフト事業推進室】帯広市東11条南9丁目1番地(旧帯広第六中学校跡)
お話を伺ったのは、2011年に閉校になった中学校の跡施設 市民活動プラザ六中。市民活動プラザ六中管理運営コンソーシアム(十勝障がい者支援センター、ふれあいデジタル工房、とかち共同作業所により構成)が管理・運営しているが、入居する全事業所・団体によって構成される市民活動プラザ六中施設利用者連絡会により、各事業所・団体間はもとより、地域住民との情報共有と連携をはかるという、これまでの公共施設では見られない仕組みで運営されている。校内にウォーキングコースをつくったり、ふまねっと、8の日ジャンプなど地域の方々が主体となって介護予防のための体力づくりを実施。毎年開催する『六中祭』には600人を超える市民の方々がおとずれ、日頃の活動を知ってもらう機会としている。現在5年目。やっと、地域住民に対する認知度が上がってきたというところ。「何か」したいという市民はたくさんいることを実感しており、自分にできることで誰かの役に立ちたいと考えている人の、人と人をつなぐ場所・役割となることをめざし、今後はもっと相談機能を強めていきたいと考えているという。
【NPO法人帯広NPO28サポートセンター】帯広市西1条南28丁目4番地
帯広NPO28サポートセンターが管理運営をしている十勝エコロジーパークエールセンターでお話を聞きました。お話しいただいた千葉理事長が今のNPOに一番感じているのが、「NPOには活動という概念はあるが、経営という概念がない。」という部分だという。帯広市市民活動交流センターでNPO等に対する相談・助言等も行っているが、想いや活動があっても、資金計画が出て来ない方が多いそうだ。前出の休眠預金等活用法の運用についても、「助成金は経営を安定させるものではない」、「休眠預金で賄っていた部分を、助成終了後までにどういう風に埋めることが出来るのか」を考えることが重要と訴えた。帯広NPO28サポートセンター自身も自主事業として、長年培ってきた河川教育の技術を“観光”の分野に生かすことで自主事業を確立し、経営の安定化を進めている。自分たちだけではうまくいかないものも、その道のプロとつながることで道が開ける場合がある。そういったマッチングを考えるためにも、今のNPOには「経営」という概念が必要と強調されていた。