東日本大震災により福島県から北海道へ自主避難をされているみなさまを対象に、支援情報の提供と交流を目的とした会が2015年7月11日(土)に開催されました。
全道各地から少しでも多く参加できるように、また、悩みの多い日常生活から少し離れて気分転換ができれば、ということで、札幌と旭川の中間に位置する美唄市の芸術文化交流施設「アルテピアッツァ美唄」が会場となりました。また、函館、釧路からもネット中継で参加できる会場が用意されました。
札幌発着で運行したバスで参加された方、道北地方から参
加された方など避難者23名(うち福島県からの自主避難者の方は21名)が出席し、浜田昌良復興副大臣の挨拶で始まりました。
午前中は、復興庁、福島県、北海道の各機関からの支援に関する情報提供が行われ、復興庁から「子ども被災者支援法基本方針について」、福島県から「災害救助法による仮設住宅の供与について」、北海道から「北海道の支援状況について」、それぞれ約20分の説明がおこなわれましたが、避難者支援の具体的内容などについて質問が途切れることなく続きました。(*写真右)
午後からは福島県あったかふくしま観光交流大使のなすび氏のふるさと福島への熱い思いをテーマとしたトークののち(*写真左)、約1時間の交流会が行われました。
交流会では、参加者と各官庁の皆さんが机を囲み、避難生活のさまざまな不安や悩み、困っていることをワークショップ形式で出し合いました。午前中の説明会後の質疑応答では十分に確認できなかったことなどを付箋に書いて、「住宅」「健康・福祉」など8つのジャンルに分類して貼りだし、回答されていきましたが、特に住宅についての懸念は切実な課題だとうかがわれました。その場で明確な答えが出せなかった件については、後日、「皆さまからお寄せいただいた質問・要望について」として回答されます。
当日は、子どもたち11名の参加もあり、水遊びを楽しんだり、クレープづくりに熱中したりしていました。閉会後には、安田侃氏の彫刻が並ぶアルテピアッツァ美唄をガイドの案内を聞きながらおしゃべりや散策をしばし楽しみました。
(加藤 知美/NPO法人北海道NPOサポートセンター理事・ 認定NPO法人アルテピアッツァ美唄事務局チーフ)