2013-03-05

3施設視察訪問実施(2/28) H24年厚労省補助事業


2月28日(木)下記(1)~(3)の3施設へ視察訪問を実施しております

(1)地域食堂きずな  北海道石狩市花川南4条4丁目66 

●運営母体 NPO法人 ひとまちつなぎ石狩
●施設の特徴:地域のお茶の間として、誰もが気軽に集まれる食堂を作り、安心安全・地産地消を基本に家庭的な食事を提供。食を介したコミュニティの場となっている。
●開始年月:2007年10月1日~
① 事業等の概要 「地域食堂きずな」は平成19年度の石狩市「コミュニティビジネスモデル創出支援事業」の支援を受けて企業組合の法人格を取得しスタートし た。地域の居場所として、地元の人々と交流をはかりながら食堂を運営し、食を通した事業型の市民活動を行う。「安心安全な食」「地産地消」「旬産旬食」を モットーに食堂事業を開始し、地域の人と一緒に食事をすることでお互いの人間関係を深め、地域の声を汲みながら、高齢化社会の支え合い、助け合う仕組み作 りについても事業目的として掲げている。食堂の特徴はワンデイシェフ方式の運営を行い、シェフもお客という立場で地域との交流を持ち、シェフが独立するた めの腕試し的な場にもなっている。食堂の1日の利用者は15名~20名。様々な市民講座や演奏会なども定期的に行われ、食を介したコミュニティの場となっ ている。藤女子大学花川校の学生、2012年度10名(昨年9名)のインターンも活躍。地元農家、JA(農協)との連携もあり市内で多様なイベントを実施 する。(左上写真:ひとまちつなぎ石狩 羽田氏)
②今後の方針 職員は緊急雇用で1名雇用、その他はボランティアで活動している。経営は厳しいのが現状である。現存の企業組合が諸事情で解散し、食堂の立ち上げ時から関わっていた「NPO法人 ひとまちつなぎ石狩」に食堂経営が移管、名称に変更はない。

(2)共生型地域福祉ターミナル みんなのうた 北海道石狩郡当別町弥生1091-6 

●運営母体 NPO法人ノーマライゼーションセンターにょきにょき(旧名称 NPO法人 ゆうゆう)
● 施設の特徴:子ども、高齢者、障がい者など、年齢や障がいにかかわらず、地域住民の交流を図る拠点。「困ったときはお互いさま」の精神で地域福祉を支える さまざまなボランティア活動情報を集積・発信し、地域の支え合いを促進している。旧名称NPO法人 ゆうゆうが、新たに設立した社会福祉法人(社会福祉法 人 ゆうゆう)が今年4月に認可がおり活動する。同時にNPO法人の名称も変更。これまでのNPO法人と社福が施設内で連携することとなる。●開始年 月:2008年7月~
①事業等の概要 地域住民の交流拠点としては、高齢者サロン開催や会議室、オープンスペースの提供で、団体やサークル 活動をはじめ子育てママたちなど、多世代の交流の場となっている。地域の支え合いの拠点としては、多彩なボランティア活動をコーディネートしている。例え ば、犬の散歩ボランティアでは毎日は体力的にきつい高齢者を学生ボランティアがサポートしたり、高齢者宅にお弁当を届ける配食ボランティアで見守るほか、 冬期間は学生の無料除雪ボランティアなども行う。施設は厚生労働省の共生型基盤整備事業の予算で設営された施設で、NPO法人ゆうゆうが保有。当別町社協 の総合的ボランティアセンターを併設し、高齢者や学生ボランティアなどの情報を集約、各種団体を有機的に連携させているほか、幼少期から成人期、高齢期に いたる生涯学習プログラムを構築し、福祉教育の推進拠点としての役割も担っている。社協とNPO法人両者のボランティアコーディネーターの資源一元化によ り、スピーディで多様なボランティアニーズに応えられる仕組みに繋がっている。(写真右上:みんなのうた外観)
②今後の方針 福祉を基点に 雇用維持・地元産業の活発化を実現し、さらなる福祉サービス向上をめざし、新しい発想のなかでチャレンジを続けること、また、「あらゆる住民にあらゆる住 民が手を差し伸べること」のできる仕組みづくりで、地域住民の中で、支える人・支えられる人を区別なく一住民として役割を担っていく人たちを掘り起こして いくことを目指している。また現在、道東・道南・道北・道央の4ヶ所にゆうゆうと同様な活動拠点を置き、若い担い手の育成及び地域とのネットワーク化を形 成していく。

(3)自立援助ホームMaAyaの家 北海道石狩郡当別町六軒町72番地63 

●運営母体 NPO法人子どもの自立を支援する会モンラヴィ
●施設の特徴:家庭の基盤を持たないこども達に将来に希望がもて自立が出来るように生活の場所を提供し(児童自立生活援助事業)就労の支援を行う。モンラヴィ(フランス語でひとつの命の意)●開始年月:2013年1月~(左写真:施設長 出村氏)
① 事業等の概要 2013年1月1日に開設したばかりの自立援助ホーム(児童自立生活援助事業)である。義務教育終了後15歳から20歳までの家庭がない児 童や、家庭環境に様々なトラブルがあり、家庭にいることができない児童が入所し、援助や指導を受けながら自立を目指す家である。道内にはH23年現在5施 設のみ。このモンラヴィは一軒家の建物内部が改装され、非常に綺麗な内観で過ごしやすい環境となっている。代表の城内氏が以前からこういった活動を望み、 定年退職を機に設立に至った。身寄りのない子どもや、児童養護施設を退所後に自立がなかなか出来ない子ども達が多くいる事を聞き、自身の家を提供して一緒 に生活をし、将来に希望がもてるよう「生きていく力と意欲」を育てていきたいと話している。ホームは2階建て、入居部屋数は6部屋(1階3部屋、2階3部 屋)で現在1名入居。今年4月からはもう1名入居予定である。スタッフ4名で運営。
②今後の方針・課題 地域のNPO法人との連携や入居者 の地元ボランティア参加なども積極的に取り組みたいと話す。開設間もない事業所なので、部屋が埋まっていないという課題はあるが、こういった施設ニーズは 高く、スタッフ体制や全体のマネジメントを行うチームづくりが急務である。