2014-08-29

NPO法人 きらっと・光星による 「地域サロンを核にした認知症支援事業」がスタート!


 独立行政法人福祉医療機構社会福祉振興助成事業として、表記事業が、7月から実施されています。
この事業は、一昨年度北海道NPOサポートセンターが厚労省補助を受けて実施した「産学民官が連携した独居高齢者や認知症の人の地域生活支援システムに関する調査研究」事業、昨年度福祉NPO支援ネット北海道がWAM助成で実施した「認知症対応の地域支援システム構築」事業(北海道NPOサポートセンターが連携)での取組成果を踏まえ、個別具体的な地域サロン活用型のモデル構築をめざすものとなっています。
NPO法人「きらっと・光星」が主催団体となり、「白石まちづくりハウス」とNPO法人「さっぽろ福祉支援ネットあいなび」が連携団体となって、それぞれの地域特性を活かしたモデル事業を実施します。
<主な事業内容>
1.認知症支援の地域プラットホームモデル事業実施
 市内で次の3つの特徴的な地域に所在する地域サロンをモデルに、認知症支援のプラットホームづくりのモデル事業を実施して、運営の課題を整理するとともに、札幌市内及び近郊にある豊富な地域の居場所を生かし、「認知症の予防、相談、認知症の人の発見、本人や家族への支援、担い手の育成、生きがいづくり」などを多角的に担う地域サロン活動を圏域内に広げていきます。 
主催団体と連携団体が独自に多様なメニュー、プログラムを用意し、地域特性に応じたサロンを活用した認知症支援(サロン5回開催と学習会1回開催)を実践する予定です。
(1)【東区】 コミュニティスペース光星でのモデル事業
・音楽療法:札幌大谷大学と連携し、音楽療法を取り入れたプログラムを実践。
・メモリーブック:認知症の高齢者から思い出を聞き取り、前向きな生きる力を引き出す方法を取り入れる。
・訪問介護と傾聴などの生活支援サービスを組み合わせ効果的な支援サービスのコーディネートの方法を探る。
・担い手の育成 認知症ケア“ユマニチュード”の学習会を開催し人材育成研修のノウハウを整理する。※
(2) 【白石区】白石まちづくりハウスでのモデル事業
・認知症カフェ運営と担い手育成事業 カフェの中に次のような認知症予防事業を取り入れて実施する。
・脳力アッププログラム:演歌体操など高齢者の思い出を引き出し、簡単な体操で脳の活性化を図るメニュー
・子育て世代と高齢者の三世代交流、カフェ運営に対する高齢者の参加などの機会を創り、運営方法を確立する。
・介護家族の交流 認知症などの介護家族が悩みを共有できる“介護家族のためのカフェ”を開催する。
(3) 【南区】多目的スペースあらいぶでのモデル事業(案)
・認知症予防に必要な、地域でも気軽に取り組めるプログラム開発を行い、サロンで実践する。
・福祉有償運送のノウハウも生かし認知症の人を見つけ、外に出て地域に参加してもらう方法を実践する。
・札幌市内10区の中で高齢化が最も顕著な状況にあり、新たな人口流入が見込まれない郊外の住宅街で、サロンを契機と
するバックアップ支援の実験(家族代行、緊急駆けつけ、入院サポート、身元保証支援)などを行い、今後必要になる
であろう生活支援サービスを検証する。
・地域の商店街における認知症サポーター養成講座を実施し、見守店を発掘する。認知症の行方不明者が発生した場合の
徘徊模擬訓練を実施し、地域で取り組むためのノウハウをまとめる。
2 認知症支援の地域プラットホームづくりマニュアル制作
3 地域サロンを活用した認知症支援のあり方を考えるシンポジウム開催
●事業における計画の意思決定・管理・とりまとめについて
1 認知症支援の地域サロンづくり委員会(4回開催) 地域福祉に詳しい北星学園大学社会福祉学部杉岡直人教授を委員長に、事業のフィールドとする三ヶ所のサロンの代表3名、介護事業所、地域組織、有償ボランティア事業所、支援団体の各代表、医療機関の認知症専任職員、地域包括支援センター職員の合計12名の委員会を構成。
2 地域サロン連携ネットワークの構成とネットワーク会議(2回開催) 市内で活発な活動をしている常設型「地域サロン」20団体程度による連携ネットワークを構成し、事業に対する意見を聞くとともに、委員会と連携し事業で得たノウハウを共有し、事業終了後も「地域サロンを核にした認知症支援」の実践につなげていく。
●事業は7月からスタートしています。9月以降、札幌市東区のコミュニティスペース光星、白石区平和通の白石まちづくりハウス、南区藤野地区の多目的スペースあらいぶを中心に、さまざまなカフェ(オレンジカフェ企画)、学習会を予定しています。ぜひご参加ください。これらの情報は、ホームページ 「地域サロンを核にした認知症支援事業」にて順次掲載します。