2015-06-05

6/1(月)13:30~「NPO/NGOの組織基盤強化のためのワークショップin札幌」開催報告


201561日(月)、札幌市「エルプラザ」4階中研修室を会場に「NPO/NGOの組織基盤強化のためのワークショップin札幌」を開催しました。関係者を含め36名の参加者がありました。
はじめに、パナソニック株式会社CSR・社会文化部 東郷琴子氏より挨拶があり、本事業の趣旨説明がありました。続いて、日本NPOセンター代表理事 早瀬昇氏(写真右)による講義が行われました。講義では、組織の基盤強化とはどのようなものなのか、組織基盤強化が問われる理由(ポイント)、事業の目標設定、ビジョンからの具体的事業への展開、組織及び人的基盤、組織ガバナンス等についての説明があり、参加者の皆さんは熱心にメモを取られていました。
引き続き、組織基盤強化を進めている2つの団体による事例発表が行われました。はじめに、数年前に組織基盤強化に取り組み大きな成果をあげた、静岡県のNPO法人ホールアース研究所代表理事 山崎宏氏よりプレゼンが行われました。同法人は、富士山周辺のキャンプ・エコツアー、修学旅行生の受入、総合学習支援を中心に活動されている団体です。山崎氏からは、カリスマ創設者の突然の退職により、組織全体の方向性がわからなくなり、少しずつ組織が衰退していく状況に歯止めをかけるため組織基盤強化に取り組まざるを得なかったことや組織基盤強化を行ったプロセス、当時苦労した点等を話していただきました。どの団体も、いつ同じ状況に陥ってもおかしくないということで、皆さん真剣に耳を傾けていらっしゃいました。
次に、NPO法人北海道エコビレッジ推進プロジェクト代表 坂本純科氏より事例発表が行われました。坂本氏からは、現在の活動と課題及び組織基盤強化による今後の発展についてお話しがありました。「エコビレッジ」とは、主にヨーロッパ発祥の環境に負荷を与えない暮らし、また住民が互いに助け合う仕組みを求める人びとが創るコミュニティを意味する用語であることや、余市町を活動拠点とし、坂本氏自らがフィンランド、フランス、ドイツ、スコットランド等で実体験したエコビレッジの暮らしを「日本版エコビレッジ」として推進する活動に取り組んでいることが紹介されました。また、組織の運営方法については、①持続可能な暮らしとコミュニティの実践・普及啓蒙・教育/福祉/まちづくり活動に取り組んでいる「NPO法人北海道エコビレッジ推進プロジェクト」、②地元の生産者、役場や市民団体で構成される「地域協議会」、そして③施設の建設管理、農業、飲食や観光を手がける「株式会社HALKUL(農業生産法人)」の三者が連携していることも紹介されました。
続いて、講演と事例発表を踏まえたうえで、6グループに分かれワークショップを行いました。グループ毎に、各団体にどのような課題があるのか、メンバー間で意見交換をして現状把握を行いました。そして、全体発表、総まとめを行いました。
最後に、東郷氏よりパナソニック社の社会貢献の取組みやPanasonicNPOサポートファンドについての紹介があり、講座終了となりました。
また、参加者アンケートでは、講義、事例発表、ワークショップを実施したことで、組織運営と基盤強化について深く考えるきっかけになり、大きな学びがあった、という感想を多くいただきました。