2011-08-23

新寄付税制&NPO法改正地域学習会の報告について(函館・札幌・旭川)

新寄付税制&NPO法改正地域学習会を函館(7/28)、札幌(7/29)、旭川(7/30)にて開催。各会場での実施報告をお知らせ致します。

新寄付税制&NPO法改正 地域学習会 in 函館会場報告
-函館会場-
6月に新寄付税制が盛り込まれた税制改正法案が国会で全会一致で成立し、「新寄付税制」が6月30日にスタートしました。また、4月からNPO法が改正され、NPO法人の認定・認証機関が地方に移管されるなど日本のNPOにとって歴史的な大改革が行われ、NPOへの期待が更に高まっています。
これらの画期的な法改正の内容を知ってもらおうと「新寄付税制&NPO法改正 地域学習会」が、NPO推進北海道会議の主催で緊急開催されました。
講師は、関口宏聡氏で、この新寄付税制、NPO法の改正の成立に向けて、超党派の国会議員に働きかけ、実現へ導いた中心団体である「シーズ・市民活動を支える制度をつくる会」のメンバーです。
学習会には、市内のNPO法人、税理士、また、すでに認定NPO法人に認められている道南唯一の認定NPO法人「北の森と川・環境ネットワーク」の方も参加していました。
これまで、認定NPO法人への認定はハードルが高く、多くのNPO法人が二の足を踏んでいたのが現状。しかし、この6月30日からの新寄付税制では、認定のハードルが低くなり、個人寄付者に対する減税が大幅に拡大している他、認定NPO法人の仮申請認定制度の導入メリットが多くなっています。
また、NPO法改正により来年4月から認定機関が国税庁から都道府県に移管され、みなし寄附金制度の拡充が決まりました。さらに、認定NPO法人向けの震災寄付税制度では、個人の震災関連寄付金の控除上限額が80%に引き上げられています。
NPOへの様々な優遇や期待などから、今後はNPO法人の成果がより問われる時代に入ってきました。多くの方に今回のNPO法改正と新寄付税制に関心をもっていただければと思います。
実施日:平成23年7月28日(木)
会場: 函館市地域交流まちづくりセンター(函館市末広町4-19) 参加団体数:19団体 参加者数:27名


7月29日、新寄付税制&NPO法改正地域学習会を札幌にて開催。
-札幌開催-
NPO法人スタッフを中心に行政職員、議員など32名の参加があり、今回の寄付税制とNPO法の改正を受けて今後どのような活動展開ができるかを、シーズの関口宏聡氏に解説をいただいた。税制を活用できずに資金難になっている団体が多い現状などを課題として今回の改正に至った経緯と改正内容を「最大50%税額控除」「3000円以上100人以上」「仮認定制度」を中心にそれぞれの条件や仕組みについて説明があり、都道府県・市町村に認証・認定事務が移管され、寄付優遇税制対象法人の個別指定が可能になるなど、地域主権、地方分権が進み、今後は国の施策に関係なく、より自分たちの意志で目指したい社会のために税金を使うことができようになるとまとめ、終了した。
会場からは、個別指定の対象の範囲はあるのか、3分野追加のうち「観光」は旅行業法との絡みはあるのか、寄付者とみなされる賛助会員の条件は何か、などの質問が出され、アンケートでは特に最大50%税額控除と寄付優遇税制対象法人の個別指定への関心の高さがうかがえた。

7/30 新寄付税制&NPO法改正地域学習会報告in旭川報告
-旭川会場-
 当日の参加者は23名となり、旭川市内だけではなく、南富良野町や上富良野町からの参加もありました。NPO法人が10団体14名、行政2名、任意団体2団体4名、その他の団体1団体1名、一般市民2名という内訳でした。
主催者であるNPO推進北海道会議北村氏の挨拶と、講師紹介ののち、講師から資料に沿って、NPO法人制度と支援税制についての現状と課題についての報告がありました。認定NPO法人制度の基準緩和のポイントの説明と、寄付税制改正では寄付金の「所得控除」から「税額控除」の導入がされたことの説明がありました。
参加したNPO法人にとって、法改正や、寄付税制改正について、詳細に説明を受けたことは今回が初めてと思います。認定NPOを目指している法人にとっては、今回の学習は非常に具体的で分かりやすく、やる気を起こさせる内容と思いました。また認定NPO法人にはなれないと、あきらめていた団体にとって、新寄付税制の仮認定制度は、すべてのNPO法人にチャンスがあるということを知るきっかけとなりました。
講義後の質問タイムでは、認定NPO法人のPST以外の要件についてなど、熱心に講師に尋ねる参加者の姿が見られました。

特定非営利活動法人旭川NPOサポートセンター
開催日時:平成23年7月30日(土)13:00~16:00
会場:旭川市市民活動交流センターCoCoDe